2025年3月末をもって北海道弁護士会連合会理事長の職務が終わりました。
日本における弁護士の組織は、おおもとに日本弁護士連合会があり、各都道府県に弁護士会があります。日弁連と各弁護士会を繋ぐパイプ役が、全国に8つある弁護士会連合会です。
通常、弁護士会は各都道府県に1つですが、北海道はエリアが広大なので4つの弁護士会があります。ちなみに、1つの都道府県に複数の弁護士会があるのは、東京と北海道だけです。
道弁連は、管内の4弁護士会の連携と意思統一を図りながら、北海道と折衝をしたり、議員に要請活動を行ったり、活発に活動をしています。
昨年度は、弁護士過疎・偏在対策、オンラインを活用した被疑者被告人接見の普及に向けた取組み、再審法改正を求める議員陳情、旧優生保護法補償金申請のサポート弁護士制度の体制整備、ソウル地方弁護士会との経験交流など精力的に活動を行いました。
道弁連は毎年夏に全道各地から弁護士が集まり、定期大会を開催しています。昨年度は、札幌で「北海道における弁護士過疎対策の現状と将来~すずらん基金20年の歩みと未来への展望~」をテーマに記念シンポジウムを開催しました。
2024年9月には、市民集会「時は来た!今こそ再審法改正を!~9・26袴田事件判決が迫る今、再審制度の問題点を明らかに」を開催しました。このイベントでは、袴田ひで子さんや映画監督の周防正行さんにお話をいただき、250人もの市民の皆様が来場しました。
振り返ればあっという間の1年でしたが、理事長の任務は貴重な経験となりました。この経験を活かして、今後も、基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命を果たしていきたいと思います。
清水 智